コラム

会社設立の方法

会社設立。法人と個人の違いは何?

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新しく事業を開始するには、株式会社などの法人を設立する方法と、個人事業として始める方法の2種類があります。個人事業であれば少ない資金ですぐに開業できますが、法人事業の方が節税できる可能性が高くなるなど、法人事業と個人事業にはそれぞれ違ったメリットやデメリットがあるということをご存知でしたか? ここでは、法人事業と個人事業の違いについてご説明します。

法人事業は個人とは別の主体が事業を行う

個人事業は個人が主体となって事業を行うのに対し、法人事業はあくまで「法人」という主体が事業を行うことになります。つまり、法人事業は個人と切り離された主体が権利や義務をもつため、会社の財産は個人の財産とは別のものになるということです。

たとえば個人事業の場合、事業資金を借りるのは事業主本人なので、返せなくなった場合には事業主である「個人」が責任を負うことになります。一方、法人事業の場合は事業資金を借りる際、「会社が借入する」という扱いになるのです。そして、会社の借入は原則として、個人が返済する義務はないので、万が一借り入れをしたお金を返せなくなった場合も、会社の財産の範囲内で処理すればいいということになります。

法人を設立するメリットとデメリット

法人事業のメリットとしては、税金面の負担が軽くなることが多いということが挙げられます。個人事業の場合には事業所得に所得税がかかりますが、法人事業の場合には法人税という税金がかかります。所得税の税率は5~40%で所得の額が大きくなるほど上がっていきますが、法人税の税率は15~25.5%。つまり、ある程度の利益が出るようになると、法人事業の方が税金の負担が軽くなる可能性が高まるのです。
また、法人事業は開業時に登記簿謄本により資本金などの情報も確認されることから、個人事業よりも社会的信用度が高いとされています。法人事業でなければ取引してもらえない企業もありますから、事業を展開していく上では有利になるでしょう。

一方、法人事業のデメリットとしては、設立手続きが複雑という点があります。法人を設立する際には、定款の作成や設立登記などの法律で定められた手続きが必要になります。そして、こうした手続きのために費用がかかりますから、これらの費用を準備しないと事業は始められないということになります。

個人事業で起業するメリットとデメリット

個人事業のいちばんのメリットは、手続きが比較的簡単で、必要書類を税務署に提出すればすぐに開業できるという点です。個人事業では事業内容を変更するときに定款変更等の手続きが不要ですし、廃業時も届出をするだけで済みます。

個人事業のデメリットは、法人事業に比べて社会的信用度が低いということです。個人事業は融資を受けるのが難しく、まとまった資金を調達しにくいと言われています。

法人事業と個人事業のどちらを選ぶかはケースバイケース

法人事業と個人事業にはそれぞれメリット、デメリットがあります。事業を開始する場合には、そのときの状況に応じて、どちらの方法にするかを考えるべきでしょう。
開業したいけれど十分な資金がないという場合は、個人事業から始め、事業が軌道に乗り、売上が伸びてきたら法人を設立するという方法もあります。また、最初から取引における信用を重視したい場合などは、法人を設立した方がいいでしょう。

新しく事業を始める際は、節税のことを考えるのも大切ですが、それ以外の観点からも検討しなければなりません。長期的にみて自分が始める事業には、法人と個人のどちらがあっているのかしっかりと見定めて、自分に向いている方法を決めましょう。