コラム

会社設立の方法

会社設立後は~社会保険の手続き

会社設立後は~社会保険の手続き

個人事業と違って法人の場合には、社員が1人でも社会保険への加入義務が発生します。社会保険の加入手続きは会社設立後すみやかに行う必要がありますので、手続きの概要を知っておき、期限に遅れないよう書類を提出しましょう。ここでは、社会保険の手続きについてご説明します。

社会保険とは困窮のリスクを国や公的機関が保障する制度

社会保険は、疾病、死亡、老齢、失業などで国民が困窮してしまう場合に備えて、国が一定の給付を行うために用意されている保険制度です。社会保険には、健康保険、介護保険、厚生年金保険、労災保険、雇用保険という5つの種類があります。なお、健康保険、介護保険、厚生年金保険を「狭義の社会保険」と呼び、労災保険と雇用保険を「労働保険」と呼んで区別することもあります。
社会保険を運営するための財源は一部公費負担がされていますが、あとは事業主と個人が保険料を支払う形になっています。

法人設立すれば社会保険の加入義務が生じる

一定の条件を満たした場合に、事業主は社会保険(健康保険、介護保険、厚生年金保険)への加入が法律で義務付けられています。個人事業主は5人以上の従業員がいる場合のみ加入が必要になりますが、法人の場合は従業員の人数に関わらず必ず加入しなければなりません。その場合、会社が負担する保険料は、給与総額の13~14%となっています。

ただし、法人の場合は会社が負担した社会保険料を、全額損金として処理することができます。また、個人事業と違って、会社では事業主も被保険者になれますから、社会保険加入ができるというメリットと考えることもできます。

なお、社会保険のうち労働保険については、労働者を雇用した場合にのみ加入義務が発生します。役員は労働者ではないので、役員だけの会社では労働保険の加入義務はありません。

会社設立後の社会保険加入手続きはすみやかに

狭義の社会保険(健康保険、介護保険、厚生年金保険)については、年金事務所での加入手続きが必要。年金事務所では、会社設立後5日以内に「健康保険・厚生年金保険新規適用届」の提出をします。
また、社員1週間の所定労働時間が30時間以上になる場合には、入社日から5日以内に「健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届」を提出しなければなりません。さらに、無職の配偶者や子どもを扶養に入れる場合などには、「健康保険被扶養者(異動)届(国民年金第3号被保険者関係届)」も提出する必要があります。

労災保険と雇用保険の加入手続きは、労働基準監督署とハローワークで行います。労働基準監督署には、社員を雇い入れた日の翌日から10日以内に「労働保険保険関係成立届」を提出し、労働者を雇い入れた日の翌日から50日以内に「労働保険概算保険料申告書」を提出します。
ハローワークには、社員を雇い入れた日の翌日から10日以内に「雇用保険適用事業所設置届」を提出します。また、1週間の所定労働時間が20時間以上でかつ31日以上雇用の見込みがある社員がいる場合などは、入社日から10日以内に「雇用保険被保険者資格取得届」も提出する必要があります。

社会保険に加入すれば保険料の負担が発生するため、加入しない会社や社員を加入させていない会社があるようです。しかし、社会保険未加入が判明した場合には過去2年分にさかのぼって保険料を請求されることもありますから、会社設立後は遅滞することなく手続きをしておくようにしましょう。